ページ番号1005601 更新日 令和5年12月2日
狭山丘陵南麓の村山地域は江戸時代より木綿紺絣(こんかすり)の産地として知られていました。明治時代から大正にかけて、木綿絣は研究開発が進められ生産量を増やしましたが、大正8年ごろに板締染色の技術が群馬県伊勢崎から導入されると、絹織物がたくさん作られるようになりました。大正10年に八王子織物同業組合に村山大島部会が結成され、昭和4年には独立して村山織物同業組合となりました。
村山大島は先染した絹糸を手織りする紬絣です。全作業工程は手作業で行われ、細分化すると40工程にもなるといわれています。
昭和42年に「東京都指定無形文化財」に、昭和50年に「通産大臣指定 伝統的工芸品産業」に、昭和57年に「東京知事指定伝統工芸品」に登録されました。現在は、着物はもとよりネクタイ・ペンケース・きんちゃく・小銭入れなど様々な紬製品が作られて販売されています。
伝統的工芸品産業告示内容
一、伝統的工芸品の名称 村山大島紬
二、伝統的な技術又は技法
1.次の技術又は技法により製織されたかすり織物とすること
(一) 先染めの平織りとすること
(二) かすり糸は、たて糸及びよこ糸に用いること
(三) たて糸のかすりとよこ糸のかすりとを手作業により柄合わせし、かすり模様を織り出すこと
2.かすり糸の染色法は、「板締め」によること
三、伝統的に使用されてきた原材料
使用する糸は、生糸とすること
[画像]村山大島紬ネクタイ(40.3KB) [画像]大島紬がま口(30.4KB) [画像]大島紬メガネケース(34.0KB)村山大島紬の製作工程は、細分化すると40工程にもなるといわれています。例えば糸を取り上げただけでも、まず織物の縦方向を構成する経糸(たていと)と、織物の幅(横方向)で往復させる緯糸(よこいと)があり、経糸・緯糸は更に、無地となる地糸(じいと)と板締(いたじ)め染色をした絣糸(かすりいと)に分かれ、全部で4種の糸が使用されます。これらは、それぞれが異なる工程を経て、はじめて織機にかけられる状態になり、大島紬に関わる全工程の解説には、多くの時間を要します。
武蔵村山市周辺は、村山大島紬の産地として、機屋(はたや)や絣板(かすりいた)製造業者が数多く営業してきた地域です。これらの織物業者らが同業者組合を組織し、製品の質の管理、販路の確保に努めてきました。当地域の織物産業全盛期であった昭和3年に組合事務所は建てられ、現在まで地場産業の中心的な存在として機能しています。
なお、村山大島紬の工程紹介、展示、販売も行っておりますので、気軽にお越しください。
村山織物協同組合事務所
電話:042-560-0031
(1)JR中央線 立川駅(北口)下車
立川バス1番のりばから「箱根ヶ崎駅東口」又は「三ツ藤住宅」行きで「横田」下車
(2)JR八高線 箱根ヶ崎駅下車
立川バス「箱根ヶ崎駅東口」から「立川駅北口」行きで「横田」下車
都営バス「箱根ヶ崎駅前」から「小平駅前」又は「東大和市駅前」行きで「横田」下車
武蔵村山市は、シルクのまちづくり市町村協議会に加盟しています。
この協議会は、平成22年1月にシルクに関する産業や歴史・文化を有する市区町村及び関係団体で設立され、シルク産業の振興とシルク文化の活用による魅力ある地域づくりに取り組んでいます。平成31年3月現在、本市のほか、群馬県富岡市(富岡シルク)や石川県金沢市(加賀友禅)、東京都新宿区(江戸さらさ)など、全国の32の区市町村と特別会員で構成されています。
平成30年度は、第62回東京都伝統工芸品展に出展しました。
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協働推進部産業観光課商工係
電話番号:042-565-1111(内線番号:227)
ファクス番号:042-563-0793
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