ページ番号1006459 更新日 令和5年8月28日
認知症は、脳の病気や障害など様々な原因により、認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態をいいます。
認知症にはいくつかの種類があり、いちばん多いのがアルツハイマー型認知症で、脳神経が変性して脳の一部が萎縮していく過程でおきる認知症です。症状は物忘れで発症することが多く、ゆっくりと進行します。
次に多いのが脳梗塞や脳出血などの脳血管障害による血管性認知症です。症状はゆっくり進行することもあれば、階段状に急速に進行する場合もあります。また、アルツハイマー型に血管性認知症が合併している患者さんも多くみられます。
年をとるほど、認知症になりやすくなります。
日本における65歳以上の認知症の人の数は、2012年は462万人(高齢者の約7人に1人)でしたが、2025年には約650〜700万人(高齢者の5人に1人)に増加すると予測されています。
認知症は誰でもなりうることから、認知症への理解を深め、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる「共生」の社会を創っていくことが重要となります。
若くても脳血管障害や若年性アルツハイマー病のために認知症を発症することがあります。65歳未満で発症した認知症を若年性認知症といいます。
若年性認知症の患者数は、令和2年度の調査で3万6千人弱と言われております。
認知症ほどではなくとも、正常な「もの忘れ」よりも記憶などの能力が低下している「軽度認知障害」が最近注目されています。軽度認知障害のすべてが認知症になるわけではありませんが、この段階から治療を開始することで、認知症の進行を遅らせるなどの効果が期待されています。
認知症ではなさそうだと思っても、もの忘れの程度がほかの同年齢の人に比べてやや強いと感じたら、念のために専門医を受診することが早期発見・早期治療につながります。
もの忘れには、正常なものと認知症を疑われるものがあります。正常なもの忘れと認知症によるもの忘れの違いの区別ができればよいのですが、現実にはなかなか難しいものです。
これが全てではありませんが、認知症に気づくためには、次のような目安が役立ちます。
「ひょっとして自分は認知症かな?」と気になり始めたら、チェックをしてみましょう。
認知症のサインまではいかなくても、少しだけ正常のもの忘れが強いと感じたら、軽度認知障害の可能性も考えられます。軽度認知障害の特徴としては、下記の4つが挙げられます。
この場合の認知機能の障害とは、失語・失認・失行・実行機能の障害のことです。
同世代と比べてもの忘れの程度が強く、こうした認知機能にも障害があると感じられたら、軽度認知障害のサインかもしれません。
認知症には、根本的な治療が困難な認知症と治療可能な認知症とがありますが、早期に診断し、早期に治療を開始することにより、より早い段階で、認知症症状の進行を遅らせることができます。
認知症かもしれないと思ったら、まずはかかりつけ医に相談し、認知症サポート医や認知症疾患医療センター等の専門医療機関を受診しましょう。
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