更年期障がいについて


ページ番号1021634  更新日 令和7年9月30日


更年期障がいとは

男女ともに40歳代に入った頃から見られる、ほてりや発汗、イライラなどの様々な体調不良や情緒不安定の症状を「更年期症状」といいます。「更年期症状」は性ホルモンの低下が原因で起こり、他の病気は伴いません。「更年期症状」の中でも症状が重く、日常生活に支障を来す状態を「更年期障がい」と言います。

症状について

女性の更年期症状

女性の多くは50歳前後で月経が止まる「閉経」を迎えます。閉経を迎える時期は個人差が大きいですが、早い人では40歳台前半、遅い人では50歳台後半に閉経を迎えるといわれています。閉経を迎える前後の5年間を合わせた計10年間は「更年期」と呼ばれ、この時期にエストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少することで、下記のような症状が現れることがあります。

症状

肩こり、腰痛
疲労感、疲れやすい
不眠
のぼせ、ほてり、発汗
尿漏れ、頻尿などの排尿トラブル
骨がもろくなる
気分がすぐれない、うつ症状
脂質異常症や高血圧、糖尿病などの生活習慣病にかかりやすくなる等

(注意)症状の出方や程度には個人差があります。

様々な症状が見られますが、特にほてり、のぼせ、発汗はエストロゲン欠乏と深い関係があり、更年期障がいの診断材料となります。

男性の更年期症状

男性の場合は、30歳以降、テストステロンという男性ホルモンの分泌が減少し始め、40歳代後半で症状が現れることがあります。しかし、男性には、閉経のようなはっきりとした節目がないため、老化減少の一部と認識されて、気づかれないこともあります。

症状

肩こり、腰痛
疲労感、疲れやすい
不眠
のぼせ、ほてり、発汗
気分がすぐれない、うつ症状
前立腺障がい(頻尿など)、ED(勃起不全)
集中力・記憶力の低下
脂質異常症や高血圧、糖尿病などの生活習慣病にかかりやすくなる等

(注意)症状の出方や程度には個人差があります。

更年期症状のセルフチェック

自分が更年期障がいか悩んだときはチェックリストをご活用ください。

女性向け:SMIスコア(簡略更年期指数)

SMIスコアの詳細
 

症状 なし

(1)顔がほてる

0 3 6 10

(2)汗をかきやすい

0 3 6 10
(3)腰や手足が冷えやすい 0 5 9 14
(4)息切れ、動きがする 0 4 8 12
(5)寝つきが悪い、または眠りが浅い 0 5 9 14
(6)怒りやすく、すぐイライラする 0 4 8 12
(7)くよくよしたり、憂うつになることがある 0 3 5 7
(8)頭痛、めまい、吐き気がよくある 0 3 5 7
(9)疲れやすい 0 2 4 7
(10)肩こり、腰痛、手足の痛みがある 0 3 5 7

更年期指数の自己採点の評価法(合計点)

0〜25点:上手に更年期を過ごしています。これまでの生活態度を続けていいでしょう。
26〜50点:食事、運動などに注意をはらい、生活様式などにも無理をしないようにしましょう。
51〜65点:医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法をうけたほうがいいでしょう。
66〜80点:長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう。
81〜100点:各科の精密検査を受け、更年期障がいのみである場合は、専門医での長期の計画的な対応が必要でしょう。

出典:小山ら更年期婦人における漢方治療:簡略化した更年期指数による評価
(1992年9月30日 34号 産婦人科漢方研究のあゆみ)

自動計算サイトは更年期障害チェックをクリック(外部リンク)

男性向け:AMSスコア(男性更年期障がい質問票)

AMSスコアの詳細

症状 なし 軽度 中等度 重度 極めて重度

(1)総合的に調子が思わしくない
(健康状態,本人自身の感じ方)

1 2 3 4 5

(2)関節や筋肉の痛み
(腰痛,関節痛,手足の痛み,背中の痛み)

1 2 3 4 5
(3)ひどい発汗
(思いがけず突然汗が出る。緊張や運動とは関係なくほてる)
1 2 3 4 5
(4)睡眠の悩み
(寝つきが悪い,ぐっすり眠れない,寝起きが早く疲れがとれない,浅い睡眠,眠れない)
1 2 3 4 5
(5)よく眠くなる,しばしば疲れを感じる 1 2 3 4 5
(6)いらいらする
(当たり散らす,ささいなことにすぐ腹を立てる,不機嫌になる)
1 2 3 4 5
(7)神経質になった
(緊張しやすい,精神的に落ち着かない,じっとしていられない)
1 2 3 4 5
(8)不安感
(パニック状態になる)
1 2 3 4 5
(9)からだの疲労や行動力の減退
(全般的な行動力の低下,活動の減少,余暇活動に興味がない,達成感がない,自分をせかせないと何もしない)
1 2 3 4 5
(10)筋力の低下 1 2 3 4 5
(11)憂うつな気分
(落ち込み,悲しみ,涙もろい,意欲がわかない,気分のむら,無用感)
1 2 3 4 5
(12)「絶頂期は過ぎた」と感じる 1 2 3 4 5
(13)力尽きた,どん底にいると感じる 1 2 3 4 5
(14)ひげの伸びが遅くなった 1 2 3 4 5
(15)性的能力の衰え 1 2 3 4 5
(16)早朝勃起(朝立ち)の回数の減少 1 2 3 4 5
(17)性欲の低下
(セックスが楽しくない,性交の欲求がおきない)
1 2 3 4 5

日本泌尿器科学会/日本Men’sHealth医学会「LOH症候群診療ガイドライン」検討ワーキング委員会「加齢男性性腺機能低下症候群診療の手引き」より一部改変 

訴えの程度

17〜26点:上手に更年期を過ごせています。これまでの生活態度を続けていきましょう。
27〜36点:軽度の可能性があります。食事や運動などに注意を払い、生活様式も無理をしないようにしましょう。
37〜49点:中等度の可能性があります。医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法をうけたほうがいいでしょう。
50点以上:重度の可能性があります。各科の精密検査を受け、更年期障がいのみである場合は、専門医での計画的な対応が必要でしょう。

印刷用はこちらをクリック(Wordファイル:15.4KB)

更年期に気を付けたいこと

女性ホルモンには、骨を強くしたり、余分な血液中の脂質を下げる働きがあります。また男性ホルモンには、筋肉をつきやすくしたり、血糖値を下げる働きがあります。そのため、性ホルモンが減少する更年期以降は、生活習慣病にかかりやすい状態となります。また、更年期は精神的に不安定になりやすい時期でもあるため下記のことを心がけましょう。

定期的に健診を受け、自身の健康状態の把握と早期治療に取り組みましょう。

食事は腹八分目にし、自分のペースで楽しくできる運動を続け肥満予防に取り組みましょう。
お酒の飲みすぎや喫煙を控えましょう。
打ち込める趣味やスポーツをみつけたり、友人や家族に悩みごとは相談するなどして意識的にストレスを解消しましょう。

医療機関受診の目安

更年期障がいの受診の目安は、「体や心の不調によって日常生活や人間関係に困難が生じる」ことが挙げられます。しかし、症状は個人差が大きいため、つらいときは心療内科、もしくは女性は婦人科、男性は泌尿器科に相談しましょう。また、更年期障がいの症状は甲状腺ホルモンの異常や、糖尿病、うつ病など、ほかの疾患の症状とよく似ています。「更年期だから」と思い込んで、病気を見逃さないために、迷ったときは自己判断せず医療機関に相談しましょう。

相談先

保健相談センターでは心身の健康に関する相談を随時受け付けています。お気軽にご連絡ください。


関連情報


健康福祉部健康推進課健康推進係
電話番号:042-565-9315
ファクス番号:042-565-0287


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